車内で目を引くのは車両の前方右にあるモニターテレビだ。運転台からの前面展望が映し出され、先頭車に乗っていなくても前方の様子が楽しめる趣向となっている。もちろんリアルタイム映像だから、画面に対向列車が映し出されるとしばらくして右側を列車が通り過ぎていくというタイミングになる。兵庫県に入って三ノ宮、神戸を通るが、このあたりは関西の大動脈なので複々線区間。「スーパーはくと」は一番左側の線路を走り、右隣を行く普通電車を次々と追い越していく。
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須磨で左側に瀬戸内海が見えてくる。陽光きらめく明るい雰囲気で、目的地山陰とは対照的な山陽の車窓だ。舞子で巨大な明石海峡大橋の下をくぐる。橋の先には淡路島。便利になったものだなと改めて思う。ただし橋は道路橋のみで、鉄道橋が併設されていないのは残念だ。列車は明石、姫路と停車していくが、停車駅案内の放送のたびにメロディー・チャイムが流れる。曲は二種類で、うさぎ追いしかの山」で始まる「故郷」の後半部分と、「大きな袋を肩にかけ」と唄われる大国主命と白兎の物語がテーマの童謡「大国様」が交互に登場する。「うさぎ」づくしで楽しいが「はくと」という呼称ではわかりにくい。どうせなら「しろうさぎ号」とか「ホワイトーラビット号」とでもしたほうが面白いと思うのだが、昔の固いお役所的発想の名残が尾を引いているのだろうか。