胴の張り出しに用いられている皮、「沖縄だからハブ?」と思う人もいるかもしれないが、さにあらず。ニシキヘビである。ニシキヘビの皮はベトナム、シンガポール、マレーシアから輸入されるが、捕ったり飼育したりしているのはベトナムのみ。ニシキヘビは年間を通じて高温多湿の気候を好むため、ベトナムでも南部の樹林帯や湖、池、川の周辺に生息しているという。ベトナムで実際調査にあたった琉球大学ベトナム語非常勤講師の那須泉氏によると、「三線用のニシキヘビはドンナイ省とミンハイ省の2ヵ所で飼育されていて、養殖場はドンナイ省に1ヵ所のみ。
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そのほかは農家が副産業として野生のヘビを捕まえてきて育てています。調査に行った1996年の時点では、養殖場は約2000匹、農家では1世帯平均5匹のヘビを飼っていました。とはいえ、農家の生産量は全体の約30%でした。三線には幅30〜40センチの皮が必要で、1匹から2〜3丁分しかとれません。ヘビが卵からその太さになるまでは約1年。成ヘビの長さは2.5〜4メートルにも達します。体長は大きいのですが、ニシキヘビはおとなしいので、特に昼間はデローッととぐろを巻いたまま。人畜無害のようですよ。ヘビの解体はまず、殺したヘビを何回も水洗いすることから始まります。次に皮に傷をつけないために、熟練の職人さんが手でそいでいきます。